今日、地方から友人が訪ねてきました。
「JR新宿駅の西口から来るといいよ」と伝え、着いたら連絡をくれるように伝えていました。
「新宿に着いた」連絡があったので、「小滝橋通りのラーメン二郎を目指して」くるよう言いましたが、
通り名も店名も知らぬ友人にはまったく通じません。
結局、「パチンコ屋の横の通りに沿ってまっすぐ歩けば、
○○というコンビニや△△というファーストフードがあって、その先に□□というチェーン店のカフェがある・・・」
と誰もがほぼ知っていると思われるいくつかの店名を挙げて、再度説明しました。
しかし、10分後に到着した、のでなく、それから30分後に心配になった私からの電話で「友人は東口側にいたらしい」ことが発覚。
私の説明もそれほど悪くはなかったはずだし、友人は方向音痴ではありません。
この時、私はふと、思いました。
「新宿には東口や南口にも○○というコンビニや△△というファーストフードや□□というチェーン店のカフェがあり、また隣接している可能性も高い」ということを。
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いつの間にか、建物や街から個性がなくなっているのですね。
「角のタバコ屋を曲がって、大きな松の木のある赤い屋根の家」みたいな街は、もう「サザエさん」の中にしかでてこないのかもしれません。
日本らしい風景はどこに行ってしまったのでしょう。
アメリカ的な資本主義の流れに押されて、自然も人も悲しい姿に変貌させられてしまうのが本当に悲しく思います。
日本の田舎にも、いつからかパチンコ店やコンビニがいたるところに、
穏やかな景観に忽然と建つようになってしまいました。
きっと人の心にもそういう何かが、刻まれてしまい、少しずつ蝕まれてしまうのではないか、と。
最近、この手のことに少し感傷的な2010年冬。
何か、ふと、少し悲しくなりました・・・・