ラグジュアリーホテルグループが手掛けるリゾートがアーユルヴェーダホテル<ヘリタンスアーユルヴェーダ> 

スリランカに数多くあるアーユルヴェーダホテルの中でも南の島ならではのリゾート感が味わえる数少ないホテルの一つ。
ヨーロピアンが長期滞在でこぞって訪れる人気の秘密はどこにあるのだろう。

首都コロンボから車で1時間半。南西エリアのベルワラエリアの海岸沿い。
スリランカのアーユルヴェーダホテルに宿泊経験のある方なら、ヘリタンス・アーユルヴェーダ(旧名:ヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハゲダラ/ 以下ヘリタンス)を訪れてまず思うことは、「広いリゾートホテルだなぁ」ということではないかと思う。
少なくともエントランスからカート移動したり、白亜の建物や遠くに見える椰子の木や海は、まるでちょっと高級なリゾートホテルに来たような気分になるだろう。こじんまりとした印象のアーユルヴェーダホテルだが、ここはスケールが違う。にも関わらずアーユルヴェーダに対する姿勢はストイックなのだ。

64室のゲストルームに対して24室のトリートメントルーム

2階建てのホテル棟が海に面してコの字型に建ち、1階はメインレストランになっており、アーユルヴェーダの施術中とおぼしき、オレンジ色のバスローブ姿で髪の毛を高くタオルで巻いているヨーロピアン女性がちらほらいる。ここは意外にも中年男性も少なくない。特に2.3月のピークシーズンにはヨーロピアン(主にドイツ人)の夫婦の長期滞在でいっぱいになる。2週間から1か月滞在するゲストが多く、1年に1度、心身のリセットにやってくるのだ。

ヘリタンスのひとつの特徴は、アーユルヴェーダセンター。
全64室のゲストルームには基本的にバスタブはない。(施術に使用する多量のオイルを落とすのは大変だからだそう)
そのかわり,その分スパセンターがとても整っている。
他のアーユルヴェーダホテルと異なり、ガーデン付きのゆったりとした個室が24室。各部屋に代わるがわるセラピストが来て施術をするタイプで、バスタブが屋外にあって,なんだかちょっとしたホテルスパのようなラグジュアリーなムードがある。どちらかというと薄暗いトリートメントルームが多い印象のスリランカにあって、明るいガーデンの見える部屋での施術は、まるでホテルスパを受けるような気分になる。

ちなみにトリートメントは午前中に限らず、その人の施術プランにより、午後も行われる。それ以外に毎朝のヨガや週替わりのプールアクティビティなどにも参加しようと思うと,滞在中はそれなりにプログラムがあり結構観光に出かける余裕時間はなくなる。
まさに自分の体のメンテナンスに集中する滞在となる。

自分でメニューを選べるビュッフェスタイルの食事

レストランは、スパイス豊富なスリランカ料理とヘルシーな西洋料理をミックスした料理を3食ビュッフェスタイルで提供している。
とはいえ、自由にお腹いっぱい食べるゲストはいない。それぞれの料理の横に、アーユルヴェーダの体質(ドーシャ)ヴィータ、ピッタ、カーパに合う食事であるかが〇△x印で表記されており、各自到着日の翌朝にドクターに診断された自身のドーシャにあったメニューの選択を心掛けるようにアドバイスをされているからだ。
海やプールの見えるレストランのヘリタンスの贅沢な雰囲気は、他のアーユルヴェーダホテルには中々ない。
食事以外にも各々の体調にあったハーブティーや薬などが処方され、各部屋番号の棚に置かれる。各自でそれを部屋に持ち帰り、指定の時間に処方するようになっている。
医食同源の考えに基づいた規則正しいアーユルヴェーダライフを半ば強制的に受けらるのも魅力のひとつだろう。

例えばランチタイムには「ほぼ全員のゲストがバスローブ姿」、という独特の光景も治療に来ている感があってなんだか不思議な気分になる /レストラン

ベランダ付のゆったりルーム

お部屋はいたってシンプルで、広さや場所により4つのカテゴリーに分かれている。
■クラシックルーム:約29㎡(全16室) シングル利用におすすめ
■デラックスルーム:約41㎡(全36室)バルコニー付きで2名1室利用におすすめ
贅沢な滞在にしたければ、コーナーラグジュアリールームやスイートなどの指定も可能だ。
あまり強いとは言えないが、室内のwifiも完備している。テレビ、空調付。
また、5月~10月までは連泊の長さに合わせて、宿泊料金がお得になるプランなども企画されているので、お籠りには適しているシーズン。

今こそ注目したいバワ建築。

海沿いの白亜のリゾートホテル ヘリタンス・アーユルヴェーダは、世界的に有名なジェフリー・バワのデザインした旧ネプチューンホテル。

10年前まではほぼ未知の国だったスリランカがアーユルヴェーダで知られてきたと共に、スリランカ出身の世界的建築家ジェフリー・バワの名前も知られるようになった。バワのデザインしたホテルは、それまでの西洋建築のホテルとは一線を画する独創的な「熱帯建築」。「サスティナブル」という言葉が使われる以前より、バワ建築は〈自然との一体感〉を主軸に、<その土地の歴史や文化をストーリーとして取り入れた>デザインで建てられてきた。

2000年以降地球温暖化が叫ばれ始め、自然と人がどう共存しながら過ごすべきか、いよいよ切羽詰まってきた今、その土地の地形や文化、地元民の生活環境まで考えて造っていくバワの建築スタイルが改めて見直すべき点が多く感じられる。

バワ建築に泊まりながらアーユルヴェーダも受けられる、というのがヘリタンス・アーユルヴェーダならではの贅沢な体験だ。

ジェフリー・バワについては下記の記事をご覧ください。
独創的な熱帯建築家ジェフリー・バワの世界とスリランカのホテル

ヘリタンス・アーユルヴェーダのツアーはこちらをご覧ください。
6日間(ひとり旅/ふたり旅
8日間(ひとり旅/ふたり旅

ヘリタンス・アーユルヴェーダ HERITANCE AYURUVEDA

住所:Heritance Ayurveda Maha Gedara.Beruwela,Sri Lanka

https://www.heritancehotels.com/ayurveda/

問い合わせ先:03-6462-0740

投稿者

  • (はぎわら・ゆうた) 1965年生まれ、東京都出身。 20代より旅行会社に勤務。旅行企画・広報などを担当。PINKは2008年の開業時より携わり、単なる旅行代理店ではなく、お客様の渡航経験や趣味、嗜好に合わせてより深くカスタマイズした唯一無二のプラン作りを心掛けるようになる。 個人的には、現在4匹の犬を飼い、大の動物好き。調理師や介護ヘルパーの資格を持ち、「人生は思い出作り」と旅行業界だけでなく様々な職種や世代とのかかわりを愉しんでいる。好きな国はスリランカ、インド、ブータン、バリ島、フランス。ホテルは、価格に関わらず、人の息遣いを感じるぬくもりのあるホテルが好き。

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