アルハンブラ宮殿を夜も昼も満喫し、グラナダ最後の夜はお散歩をしがてらゆっくり夕食を食べにいくことにしました。
夏の夜を楽しむ人々で、広場に出ているレストランのテラス席はとてもにぎわっています。「そういえば、今回パエリアをまだ食べてないね!」ということで、さっそくオーダーすることに。具だくさんの色々入っているパエリア。そのほか、魚のトマト煮みたいな料理と、ガスパチョ、オニオングラタンスープをたのんでみました。すべてとっても美味しかったです。スペインって本当に食べ物にハズレがないのが嬉しいところ。グラナダの最後の夜、夕食の後は4人でそぞろ歩き、また別の広場でおしゃべりし、ゆっくりと素敵に過ごすことができました。友人ががホテルに帰る途中の店で「アルハンブラ・ビール」を大量購入していました!ほんとうにそれ、スーツケースに詰めるのか?Sちゃん!
翌日。朝7時のフライトでマドリッドへ。
ということは、朝4時半に起きて空港に向かいます。チェックインをすませ、カフェテリアでさっそくチョコラータに飛びつく私たち。さて、今回、自由旅行なのになぜパッケージツアーみたいに早い時間のフライトにしたかというと、もうひとつのフライトのチョイスが昼過ぎにマドリッドに到着するものだったため、その後行動できる時間を考えて、絶対無駄のない早い時間のフライトを選んだのでした。8時にマドリッドに到着すれば、9時にはホテル、そのあとちょっと休んで丸一日有効に使えます。そう、マドリッドでもいろいろやることがあるんです!
あっというまにマドリッドに到着。タクシーでホテルに向かいます。Hotel Senator Gran Vía Madrid。街の中心グラン・ビアにあるホテルで、どこへ行くにも徒歩で行けて便利。最後の夜だしちょっと豪勢に(といってもスペインだからそんなに高額ではありません)ということで選びました。大きなホテルですが、フロントも親切な対応で、早い時間に到着の私たちにすぐ部屋を提供してくれました。部屋で少し昼寝というか朝寝をし、さっそく買い物に出かけます。
私はマドリッドがとても好きなので、歩いているだけでワクワクします。スペインの大きな都市で比べると、マドリッド派かバルセロナ派で好みが分かれるのかもしれませんが、私は断然マドリッド派です。さて、観光客や地元の人々でにぎわうマドリッドの「ヘソ」、プエルタ・デル・ソルのほうに向かいます。あれ?渋谷のハチ公と同じくらい有名なクマがソルにいない!あとで落ち着いて探したら、少し離れた場所にちゃんといました。後でマドリッドの友人に聞くと「ちょっと移動したんだよ」とのこと。ハチ公も昔ちょっと移動したしね・・・。直訳すると「太陽の門」、プエルタ・デル・ソル。NYでいえばタイムズ・スクエア的な場所。「じゃあ、ソルの熊のとこでね!」と、待ち合わせのメッカでもあります。スペイン国道の起点(0km)となっている場所でもあり、0kmと地面に書いてあるところを観光客がよく踏んでます。
さて、実はまだ朝食を食べていないので、「チョコラータとチューロ」の定番朝ごはんをつまもうじゃないか♪ということで、ソルからマヨール広場のほうへ歩きます。マヨール広場もマドリッド(というかスペインの)有名な観光地点ですが、この広場はレンガ色の建物にぐるりと囲まれている広場です。ここもレストランのテラス席やさまざまなお店が出ていて賑わっています。マヨール広場の近くのカフェでチョコラータとチューロをいただき、このあたりに多いフラメンコ用品のお店をまたまた物色します。しかし、マドリッドには有名なバレエ・ダンス用品専門店「マティ」があるので、やはりそこを見たいね!ということになりました。マティの品ぞろえはやはり素晴らしく、セビージャで大騒ぎしたマントン購入の続きをしました。そんなこんなであっという間に昼過ぎに。マドリッドに住む私の友人とランチをしに皆で向かいました。
ところで、スペインってサッカーのワールドカップで今回優勝したんですよね・・・このときすでに優勝騒ぎはある程度おさまっていましたが、まだ「ワールド・チャンピオン!」的なグッズがあちこちで売られていて、お土産に少々記念グッズを購入。同じく興味のない友人(スペイン人でもサッカー好きとは限りません)によると、優勝した日の夜は夜が明けるまでノンストップで街中大騒ぎだったそうで、「・・・・。うるさい。」と思ったそうです。まあ、朝まで大騒ぎしそうな国民であることは比較的わかっていますが、えてしてスペインの人たちって夜が遅いです。「だってこの人たち昼寝してるんじゃん。」というMちゃんの意見もごもっともですが、夜中の1時、2時に中心街でなくても普通に人が歩いています。まあ、東京でもそこそこ普通の光景かもしれませんが。スペイン(というかヨーロッパ?西洋?)って、夜スタートの時間が日本より遅いですよね。「夜ご飯食べに行こう」と待ち合わせするのは普通21時くらいだし、劇場で見るバレエやコンサートも21時過ぎにスタートが多いです(フラメンコのタブラオなんてもっと遅い)。それにしても、平日にクラブに行っても「明日仕事だからちょっと早いけどもう帰るね」と朝3時頃「じゃあ明日もね♪」と帰っていく友人の友人達。何者?
さて。
先生用のマントンもしっかり買った。ずっと新調したかったカスタネットも買った。スカートもペイネタ(髪飾り)も、レオタードも靴も買った。フラメンコ以外の買い物もそれなりにした。
いよいよ最後は「最終買い物」ということで、もちろんスーパーマーケットへ。外国のスーパーって本当に楽しい♪めずらしい食品もあるし、その国の台所が垣間見れますよね。見ているだけでも楽しいです。スペインには、エル・コルテ・イングレスという大きいデパートがあるのですが、ここの地下にあるスーパーマーケット部門が素晴らしい。品数豊富で、許されるなら一日中いてしまいそうです。地元の人にとっては、すごくお買い得なデパートではないから毎日買い物に行く場所というわけではない、というようなイメージだけれど、観光客にとってはお土産探しに最高です。みんなでそれぞれ「このオリーブが美味しそうだよ」とか「これはいったい何?」とか言いながら興味深々で買い物を進めます。私は、チーズと、Yちゃんおススメのオリーブと、お菓子などを買い込み、スーツケースがしまるのか、心配になりながらお会計をしたのでした。
スペイン最後の夜。
やはり、フラメンコを観に行くことにしました。マヨール広場の近くのタブラオ、LAS CALBONERAS。ホテルから歩いていける場所です(グラン・ビア付近はほんとに便利!)。ちょっとわかりにくいですが、サン・ミゲル市場の横の道を入っていくところにあります。ちなみにこのサン・ミゲル市場も私的にかなりおススメです。ごちゃごちゃしている泥臭い市場と思ったら大間違い。ガラス張りの建物で、おしゃれです。カウンターでちょっと飲めるところもあって、新鮮素材(市場だから!)のピンチョスをつまみながら、市場を眺めることができます。かわいいスイーツの店もあったり・・・市場というより表参道の駅地下みたいなイメージ。でも新鮮な魚介類をその場でさばいてくれたり、めずらしい野菜とかも売っていて、ちゃんと市場なんですよ。
さて、ホテルのあるグラン・ビアからソルへ抜ける、すっかりおなじみになった道を通ってタブラオへ向かいます。人気のタブラオのようで、「今日はもう満席です」と言われたのですが、立ち見で入ることにしました。「できるだけ見やすいところ!」と思って、ドリンクを片手に持ち、前進して壁にはりつきます。ここはお食事しながらフラメンコを見るところなのね。なかなか「洗練されてる」という感じの舞台でした。「あのバタ・デ・コーラの人よかったよね♪」とか言いながら、今回のフラメンコの旅の最後の夜を、どうやら立ち見の人って関係者が多いみたい♪な中でじわりじわりと味わいます。そんな立ち見客の隙間を、かわいい男の子がチョロチョロしています。「この夜遅い時間に子供?」と思いましたが、この子、舞台の見かたが違う・・・。トリで出てきた男性ダンサーの息子さんでした。こんな小さなころからこの環境で、この音、このリズムで育ったら、「キミもあの舞台に立つのはそう遠くないね!」と皆で思ったのでした。
ショーの後、まだまだざわめくマドリッドの夜の街をみんなで歩き、私たちの「スペイン・ダンス・ツアー」は第一回目を終えたのでした。
今回の旅は、私にとって、「未だかつてなくフラメンコな旅」でした。思いっきり趣味の世界にはまっても誰からも非難されない(笑)安心感、同じ「楽しさ」とか「美しさ」を共有していつくしむことのできる大好きな仲間たちといっしょに旅ができて、本当に本当に幸せでした!まさにあれです、PINKのウェブサイト「どこに行くかではなく、誰とどう過ごすか・・・」。
私たちにとっては、スペインという場所もキーだったけれど、一緒に旅する仲間によってこんなにも素敵な思い出ができるのですね。
素敵な仲間にめいっぱい感謝をしつつ。
次回の「スペイン・ダンス・ツアー」は、どんな旅にしようかしらね?
El fin.
2010年8月 T.N.様(とお友達3名様)
航空券+ホテル+列車手配のアレンジを承りました。
★FROM PINKスタッフ
とても詳細な旅行記、ありがとうございます!訪れた方ならではのご説明で、スペインの日常が伝わってきます。4名様お揃いになると、<無敵>そうな印象ですよ(失礼!)おそらくどこに行かれても楽しい時間を過ごされることでしょう。またぜひご利用くださいませ。