映画~「リトル・ブッダ」

なんだか今更?、と言われそうですが、
つい最近 見直して、つくづくこの映画の素晴らしさを感じました。

シアトル〜インド〜ブータンと共に時空を行き来しながら、
キアヌ・リーブス演じるシッダルータ王子が、いかにして悟りを開き、ブッタとなったかという、
ブッダ自身の伝記が映像として挿入され、仏教の宗教観も同時に紹介するつくりとなっています。

1993年の作品ですが、
長い間鎖国政策をとっていたブータンに早々とカメラが入り、
ブッダの魂を受け継ぐと告げられた子供たちが、様々な国の様々な地で見つかるところから始まる
西洋と東洋の思考の出会いを「輪廻転生」をテーマにした作品です。

当時の西洋人がこの映画をどう解釈したか?今更ながら気になります。

*     *       *
「信ずる者は救われる」といいますが、
私は、信念はどんな武器にも勝る強いものであると、思います。

真っ赤に焼けた炭の上をはだしで歩く行者の修行ではありませんが、
信ずることで奇跡は起こると思いますし、
その奇跡は、「運が良かった」等というものではなく、
「Dreams come true」であると思うのです。

この映画は「信じる人々」の話です。

ブータンが「幸せの国」であるゆえんは、その死生観にある、と私は思っています。
機会がありましたら、ぜひブータンでブータン人の考える「死」に触れてみてください。

海外旅行をお楽しみいただくのに、その地の「宗教」を知っておくと
観光はもちろん、人々の風習まで理解がしやすくなり、楽しさが増しますが、
同時に 日々先のどこかで必ず起きている宗教戦争について考えると
これほど無意味なものはない、とつくづくむなしくなります。

映画も年齢を経てから見直すと、
全然違う見方ができるんですね。
その点でも大変楽しめました。

1993年製作
監督:ベルナルド・ベルトリッチ
主演:キアヌ・リーブス、ブリジッド・フォンダ

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