それは夜中。
私が友人の、カフェで常連客達とたわいもない会話を楽しんでいた時の会社の同僚からの一本の電話から始まる。

「今すぐテレビを見ろ」

そこには、ビルの途中が炎上している映像。

私は素直に 映画?   と思った。

とにかく社長をはじめ関係スタッフがすでにオフィスに集まっているとのこと。
当時 現地手配課のマネージャーであった私も例にもれず、深夜2時過ぎ、タクシーでオフィスへ。

さて、それから3日間会社に泊まることに。

私の任務は、
事故に遭遇してはいないかの確認はもちろん、
あらゆる便の運航停止となったアメリカに、
言ってみれば、「 閉じ込められた」お客様全員に電話をし、安否確認をし、日本の家族に伝えることだった。

あれから12年。

航空業界はもちろん、旅行業界もすっかり変わってしまった。

「テロ」という言葉が、
日常的に使われるようになった。

航空保険料や燃油サーチャージというよくわからない変動制の新たな料金が、航空券代に加えられるようになった。

私にとっても、

忘れがたい事件だ。

9.11 テロの真実 (20040911) 1-11