気がつけば12月です。
「師走」という言い方が悪いのか、「1月1日新年」を重大に考える日本の風習のゆえんか、
12月を迎えただけで、何だか心がざわつき、あせります。
何にあせっているのか・・・?
「東京性疲労」という言葉は、作家 池澤夏樹氏のエッセイにでてきます。
著者が暮らしていた沖縄から東京にいくと、なぜこうも疲れるのだろうか?という疑問から
「東京には街のありとあらゆる場所に文字が溢れているから」というひとつの原因を導き出しています。
私の通勤している新宿はまさにその坩堝。
さらに朝食時のテレビ、待っている駅のホーム、通勤途中の電車にまでモニターが設置され、
会社に到着するとパソコンを開く毎日です。
文字=情報と考えれば
なんと情報に満ちた世界に自分たちはいるのだろうと思います。
けれど、自分が知りたいことは、たぶんほとんどないのです。
ほとんどが「消費」に導かれるための「広告」のような気がします。
目の前になーーーんの文字もない、空と雲と、山と川の流れる田舎に行きたいっ!
風の音と、たまに鳥の声が聞こえるような静かでのどかな場所に行きたいっ!
ただただきれいな海に行きたいっ!
真剣に思った12月1日でした。
(写真はタイ クラビ)