映画「サンセット大通り」

今から60年以上前の映画。
無声映画時代の伝説の元大女優と、
彼女を新人で抜擢し、その後結婚→離婚後彼女の執事として仕える元映画監督、
ハリウッドで成り上がりたい若く貧しい脚本家
の織り成す悲劇のドラマ。

カルト的な人気を博すこの映画は、やっぱりスゴイ。

白黒のどの場面も、当時のハリウッド全盛期の華やかに溢れ
ともすると、急速化した「時代の移り変わりに置き去りにされた」人間がでてしまう。
登場する誰もが、どこか打算的で自分本位。
誰にも芽生える老いへの恐怖・・・・
設定も台詞も演出も面白すぎます。

同年に公開された映画「イブの総て」が、その年のアカデミー賞を受賞したのですが、
この映画もどこか当時のハリウッドや女優の生き方に対して風刺的です。
ベティ・デイビスの「何がジェーンに起こったか」(1962年）と3本並んで、
キョーレツな印象に残る映画。

時代・・・日々何気なく過ごしているけれど、
それだけでも大変なことなんだな、と。

長生きされている方はやっぱりそれだけで尊敬に値する、と私は思います。

時代の波にも、のまれることなく、うまく泳いでいかなくてはいけないんですもん。

製作：1950年
監督：ビリー・ワイルダー
出演：グロリア・スワンソン、ウィリアム・ホールデン他

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