先日、機会があって2月19日から公開になるクイント・イーストウッドの監督最新作品「ヒア・アフター」を観に行きました。
テーマは「死とはなにか」「身近な方の死への向きあい方」。
最初のリアルな津波のシーンで驚き、
最後のラブストーリーのようで、もっと深い人間同士のつながりを語るシーンで終わります。
宗教的でもスピリチャル的でもなく、もっと現実的な感覚を重視している視点です。
イーストウッドといえば、「ダーティーハリー」のイメージが強く(古い?)、
監督作品でも比較的ここ数年の作品を見て、大変魅かれていました。
<大人の作品>なのです。
「ミスティックリバー」の中年の男たちの友情と後悔、人生の不条理、
「グラントリノ」の老人男の人生の潔い全うの仕方、
そして今回の「ヒアアフター」の死、
と、まるで監督本人のその時々の思いにあわせたようなテーマ。
<大人>を感じるのは、決して勧善懲悪ではなく、
白黒はっきりさせることで物事は解決するわけではない。
重要なのは、登場人物それぞれの思いであり、
「人生における何事も、結局誰のせいでもなく、己の思いそのものが原因である」、
つまり、「自分の人生の責任はいつも自身でとるのだ」、
と思わせる作品であるただと、私は思っています。
私も若いころ会社の先輩に、
「何度も白黒つけようとするな。灰色で終わらせる方法ってあるんだぞ」
と言われながらも反論していたことを思い出します。
そう思うと、当時の自分と比べて、
最近の若者は大人かも?・・・・・しれません。
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