好きな映画〜「キャストアウェイ」

30代の頃、海外は 日本に無い珍しいものばかりが目に入り、
洋服・雑貨はもちろん、布団から電気スタンドまで 何かと買物を楽しむ旅行だった。

40代の今、ブータンでは「必要最小限で幸せを感じる世界」で過ごし、
<無くてもよいもの>を考え直し、
スリランカで「自然食の素晴らしさ」、広大なインドやトルコなどで「地球の大きさ」を体感したことで、
東京での<日常生活の不自然さ〉に改めて気づく場面に多く出くわした。

旅行から戻り、
考えられるあらゆる便利な物に囲まれ、
時間に追われ、
とりあえず腹を満たす為の食事をしている日々に戻ると、
安堵感と同時に 生活の「非自然感」というか「不自然感」に僅かな悲哀を覚える。

「キャスタウェイ」は、日々時間に追われる国際宅急便FEDEXの上役が、
飛行機墜落から一命を取り留め、無人島に漂着し、孤独と自然の中で息抜き、
やがて発見されるまでの実話を元にした映画だ。

この映画を観ると、
「自分にとって本当に必要なもの」を考える
良いきっかけになると思う。

そして、日々の生活が どれほど便利にいとも容易く、
喉の渇きを癒し、食べ物が口に入る ように形式化されているかを改めて思うだろう。

もしかしたら、東北大震災に見舞われた現地の方々の中には、こちら近い体験をされたのではないかと想像する。

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主人公が、無事発見され、職場に復帰し、
歓迎のパーティー後、テーブルに食べ残された蟹の脚を見つめるシーンが、とても印象的だ。

ほとんどのシーンはトム・ハンクス 1人の演技。

人に勧めたい映画のひとつだ。

製作:2000年
監督:ロバート・ゼメキス
主演:トム・ハンクス、ヘレン・ハント

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